ふくらはぎの「太さ」も改善・ドルーリー珠絵里の「軽い走り」〜接地時間の短縮〜

今日はランニングフォームのチェックポイント「接地時間の短縮」について詳しく見ていきましょう。この接地時間を見直せば、パフォーマンスの改善はもちろん。ふくらはぎも細くできます。まずこの動画の結論を先にお伝えしますと「接地時間の短縮は筋力の向上で可能」といった内容になっています。それでは詳しく内容を見ていきましょう。

目次

はじめに

まず、「接地時間」とは、対象側の足が地面に接地してから、踵が上がるまでの時間が、ストライド全体に占める割合を表します。

この値はスポーツやフィットネス向けのウェアラブルデバイスを提供する、日本の企業「REOMO」さんの指標を参考にさせていただいてます。特にサイクルスポーツに特化しており、サイクリング中の体の動きを詳細に分析するためのセンサーやソフトウェアを開発しています。ランニングの動作分析にも研究開発が進んでいて私も数年前にセンサーを購入しました。全然案件とかでは無いのですが、リンク先を貼っておきます↓

https://leomo.zendesk.com/hc/ja/articles/360046612414-Heel-Pitch

この割合の値が25%未満であればバネ感のある走りとされ、逆に33%以上だと、着地時にワンテンポ遅れて沈んでいる状態、いわゆる「バネ感が無い」ように見えるとされます。そしてこれが走力やパフォーマンスに影響する一つの要因となります。

当店アフロランニング&ボディメイクでは、こちらの指標も重要視していて改善に向けたアプローチも同時にプログラムに取り込んでおります。

こちらの方(画像↓)は10月末に初のフルマラソンを控えていますが、右の足底腱膜炎を患い走り方から見直すためにアフロにいらしてくれました。

当店の改善エクササイズに励んでいただけて、今は痛みが無くなっています。しかしこちらの方の接地時間は左右とも50%以上となっております。引き続き効率的な走りの獲得を目指し、サービスを受けてもらっています。

ドルーリー珠瑛里選手の接地時間

さて皆さんはドルーリー珠瑛里選手をご存じでしょうか?中学3年時に全日本中学陸上1500mに出場し優勝。同年の全国女子駅伝で岡山県代表として3区を走り、9分02秒の区間新。高校進学後もインターハイ女子1500mで3位に入り、田中望美選手の持っていた高1最高記録を更新しました。さらに2024年、U20アジア陸上競技選手権の日本代表に選出され金メダルを獲得しています。関連動画↓

特に彼女のランニングフォームに焦点を当てて、その綺麗なフォームの特徴を掘り下げてみましょう。彼女のフォームにはいくつかの特徴がありますが、今回はそのフットワークの軽さ「接地時間」に注目して見ていきます。

結論から言うと彼女の接触時間は短いです。これにより、スピードを維持しやすくなり、疲労も軽減されます。このフットワークに注目し接地時間を計測してみました。するとその接地時間が驚異の17.8%。非常にバネ感のある走りとして数値の上でも明らかになりました。そしてこの接地時間こそ、前回私が投稿した動画で説明した「RFD向上に伴う筋力」が関わってくると考えてます。

こちらの動画もリンク載せておきます。

また少し余談ですが、この動画に対するコメントもいただけて非常に嬉しく思います。私自身の制作意欲にもつながるため、皆さんもこういったコメントや、この動画で取り扱ってほしい内容等ありましたら是非今後もお願いします。

接地時間が短いとふくらはぎが「細く」なる

市民ランナーさんの中で、かなり走り込んでいる割には「ふくらはぎが細くならない」ことに、お悩みの方は意外に多いのではないでしょうか?この課題に関しても、接地時間の短縮によって解決できます。その主な理由を説明します

ふくらはぎが「がんばらない」から

   接地時間が短いということは、筋肉は長時間の持続的な収縮を行う必要が少なくなります。これは先日投稿した動画内にもあるRFD向上が関わっていています。RFDとは力の立ち上がり速度で、これが高いと速く一瞬で大きな力を入れられるため、筋肉が緩む時間(弛緩時間)が逆に長くなります。脱力と瞬発的な力の入れられる、細く引き締まったふくらはぎになります。ケニア人ランナーのふくらはぎが細いことや、筋肉隆々のスプリンターでも意外と膝下は細いのも頷けますね。逆にRFDの低い、いわゆる接地時間の長い走りは、無駄な力に耐えるための太いふくらはぎを作ってしまうのです。私自身は長時間のロングランを大事にする考えですが、RFD改善に関わるゾーン4以上のトレーニングや、アフロ店内でプライオメトリクスといったジャンプエクササイズ、筋力トレーニングも混ぜているためか、ふくらはぎが張ることはほとんどありません。また、逆にふくらはぎが張るときは自分自身の走りの課題を当店のサービス「モーションメディックス」で振り返っています。皆さんもゾーン4以降の強度帯で練習した直後、ふくらはぎが「シュッとする」経験あるんじゃないでしょうか?ふくらはぎの太さにお悩みの方は、そういったゾーン4以上のトレーニング頻度を見直すと同時に、筋力トレーニングを入れることもお勧めします。ちなみにゾーンに関する動画も以前投稿していますので、リンク載せておきますね。

余談)モーメントの違いでも細くなる

   私たち理学療法士は重心位置とモーメントの視点を非常に重要視して臨床に臨んでいます。モーメントとは、物体を回転させる力のことです。力の大きさと、その力をかける点から回転の中心までの距離によって決まります。モーメントを意識した動き作りは正直RFDを高めることと同様かそれ以上に大事かもしれません。ふくらはぎを例にとります。その場でまず立っていただき、つま先を上げるパターンと踵を上げるパターンでふくらはぎはどちらが使っている感じがしますか?大抵の方は踵を上げるパターンだと思います。そうしましたら今度は踵を上げたまま上体を真っ直ぐにし、お尻(股関節)を軸にお辞儀をして見てください。ふくらはぎの力が少し抜けるのがお分かりいただけると思います。無駄に使わない習慣がつけば、無駄な筋肉もつかない気、しませんか?ふくらはぎに限らず「アフロランニング&ボディーメイク」ではこのモーメントの考えをベースにした効率的な動きづくりやボディメイクも行なっています。

まとめ・大森のトレーニング2024年9月7日から9月9日

今日取り上げさせていただいたドルーリー珠瑛里選手のランニングフォームは、効率的で無駄がありません。そして短い接地時間が彼女の強さの一つです。皆さんも接地時間の短縮を見直し、筋力向上に伴うRFDの改善にも注目してみてはいかがでしょうか?

最後にこちらは私のトレーニングです。

以下に2024年9月7日から9月9日のトレーニング内容を記載しておきます↓

9月7日;アフロサーキット

①3.42km外jog
・4:53/km(ペース)
・143bpm(平均HR)
・162spm(ピッチ)

②60mダッシュ×5本(登り2本+平地3本)

③レジスタンス&プライオ
1set目:フルスクワット50kg×5回+ダンベルチェストプレス片方8kg×10回+片脚腸腰筋スローイング(メディシン0kg+ウェイトベスト0kg)×5回→懸垂2回※アシストバンド付き+ドロップハードルタックジャンプ68cm2台×5回

2set目: フルスクワット50kg×5回+ダンベルチェストプレス片方8kg×10回+片脚腸腰筋スローイング(メディシン0kg+ウェイトベスト0kg)×5回→懸垂2回※アシストバンド付き+ドロップハードルタックジャンプ68cm2台×5回

④OBLAペース(時速18.5km)でモーションメディックス撮影

コメント:湘南国際まで本格的に筋トレに取り組む。一応10月の大井川まではレース週以外週2回入れる。大井川以降はレジスタンスパートを1setとし、2set目の変わりに低酸素HITTを入れる。今日やって気づいたことはスクワットやランジをやった直後身体が軽く感じるものの、実際の走りとなると種目の特性上股関節の伸展が出ない。動画を見て気付いたが、体感的にもクアドに入り過ぎ、長く走れなそうな感覚があった。そのため片脚腸腰筋スローイングを実施。腰が入る感覚が掴めるた。(メディシン0kg+ウェイトベスト0kg)としているが、実際には錘を持っていた。次回からメディシン4kgから段階的にウェイトベストも使って負荷を上げる。

9月8日;芝200×8×3set rest25秒 set間8分

タイム()内rest25秒の心拍数
①35.72(167)35.23(178)35.48(182)35.37(183)35.72(185)35.39(186)35.54(187)35.27

set間(8分 132)

②34.79(171)35.36(181)35.59(183)35.38(182)35.12(186)35.31(187)35.57(188)35.49

set間(8分 136)

③35.23(175)35.29(182)35.86(184)36.14(184)35.40(185)34.99(187)35.18(189)34.33

コメント:前日筋トレをしたが、履いた靴がヴェイパーだったこともあり呼吸は楽だった。筋肉痛はそれほど感じない。胸椎の伸展と股関節を前に出すことはイメージした。

9月9日;10.18kmjog芝
平均ペース(/km);5:48
平均心拍数(/分);141
平均ピッチ(spm):156

コメント;右足後脛骨筋腱の痛みは減ってきた。右手の内方化意識が、痛みを減らしているし、昨日もそうだが勝手に振り出されてしまう感覚も減ってきた。ただ脚はかなり重い。筋トレの疲労がまだ抜けてない。暑さもあった。日がかげると少し楽。昨日は晩は暑かったが、朝方肌寒い。終了後のダッシュはアフロサーキットでやることにしてjog自体の距離は少し伸ばした。

以上になります。また次回の記事でお会いできること楽しみにしています。ご閲覧ありがとうございました。

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