運動能力特化型の遺伝子検査を受けてみた〜ランナーが検査を受けるメリットとは?〜

こんにちは、理学療法士ランナーの大森です!今回は「運動能力特化型の遺伝子検査を受けてみた」というテーマでお話しします。最近、遺伝子検査が話題になっていますが、特に運動能力に特化した遺伝子検査があると聞いて、実際に私も受けてみました。私が受けたのはDNA EXERCISEという検査キッドです。費用はおよそ7,000円。やり方は簡単で、付属の綿棒をつかって口の中の粘膜を採取、申し込み書に必要事項を記入して郵送するだけです。購入リンクはこちら(Amazonリンク)→https://amzn.to/4jWDkxS

遺伝子検査は最近注目を集めており、特に運動能力に特化した検査が話題になっています。その結果をシェアしますね!3つの遺伝子検査結果を元に運動能力について知ることのできるキッドになります。

目次

ACTN3遺伝子

まずは、ACTN3(アルファアクチニン3)遺伝子についてです。この遺伝子は速筋の新陳代謝を司るたんぱく質であるα-アクチニン3に関連しています。この遺伝子のタイプによって、私たちの筋肉の特性がわかります。

R/R 型 

速筋線維の割合が高く、スプリントやパワー系の運動に最適です。瞬発力が求められるスポーツに向いています。

R/X 型

速筋と遅筋のバランスが良く、瞬発力と持久力の両方を要する運動に適しています。万能タイプですね。

X/X 型

α-アクチニン3が存在しないため、持久力を要する運動に適しています。マラソンなどの持久系スポーツが得意です。

ACE遺伝子

次に、ACE(アンジオテンシン変換酵素)遺伝子についてです。これは血圧調節に関与し、運動中の酸素や栄養の供給に影響を与えます。

I/I 型

持久系の運動に適しており、運動による疲労を感じにくい特性があります。毛細血管の発達に対する効果がすぐに現れるタイプで走り込みに向いているタイプです。

I/D 型

持久系運動に適しており、標準的な疲労感を感じます。

D/D 型

瞬発系の運動に適しており、瞬間的な力を出すことが得意です。ただし、トレーニング効果が低めなので、継続的なトレーニングが重要です。

PPARGC1A遺伝子

最後に、PPARGC1A (ピーパーガシーワンアルファ)遺伝子についてです。この遺伝子はミトコンドリアの生成や機能調整に関与し、エネルギー産生に影響を与えます。

G/G 型

ミトコンドリアの増殖能が高く、持久系の運動が楽に行えます。運動を続けることでエネルギー産生量も増加します。

G/S 型

ミトコンドリア増殖能は標準的で、運動が継続するにつれて楽になります。

S/S 型

ミトコンドリアの増殖能が低いですが、運動によって増やすことが可能です。日常的にインターバルトレーニングを取り入れると効果的です。

ランナーが遺伝子検査を受けるメリット

私自身もこの検査を受けて、自分の遺伝子タイプを知ることができました。具体的には、ACTN3遺伝子はR/X型、ACE遺伝子はI/I型、そしてPPARGC1A遺伝子はG/S型でした。

このような結果を受けて、特に中・長距離ランナーの視点で検査結果を受けるメリットについて「練習内容の個別化」といった側面からお話ししていきます。以下私が考える一例のため、みなさんの創意工夫でいろんな応用パターンが考えられます。周りの人と同じようにトレーニングしているのに効果が上がらないといったランナーにも参考になると思います。

ACTN3遺伝子から考える個別化

まず、ACTN3 (アルファアクチニン3)遺伝子についてですが、この遺伝子は筋肉の速筋線維に関連しています。私はR/X型で、瞬発力や持久力のバランスが取れたタイプです。もしX/X型であれば、確かに長距離を走るには有利ですが、次の段階に走力を上げる際、筋力や瞬発力に欠けると思います。そのためX/X型であれば、ウェイトトレーニングやプライオメトリクス、ダッシュ系のトレーニングを見直すことも走力の頭打ちを打開する手段になると思われます。これにより、少ない速筋を効果的に活用し、レペティショントレーニングなども最低限対応できる力を目指します。レペティショントレーニングや筋力トレーニング・プライオメトリクスに関しては以下の動画もご参照ください↓

ACE遺伝子から考える個別化

次に、ACE (アンジオテンシン変換酵素)遺伝子についてです。この遺伝子は血圧調整や心肺機能に影響を与え毛細血管の発達しやすさを現します。私はI/I型で、毛細血管生成に有利とされていますが、もしI/D型やD/D型であれば、走行距離が必要。ただ走行距離に関しては慎重に伸ばす計画が重要です。走り込みに関する動画は以下の動画もご参照ください↓

PPARGC1A 遺伝子から考える個別化

最後に、PPARGC1A (ピーパーガシーワンアルファ)遺伝子です。この遺伝子はミトコンドリアの生成に関連しており、私はG/S型で中程度の生成力です。もしG/S型やS/S型であれば、インターバルトレーニングの頻度を高く設定し、ミトコンドリアを増やす計画が必要となります。インターバルトレーニングの話はこちらの動画もご参考ください

終わりに

これらの遺伝子情報をもとに、中・長距離ランナーとして練習スケジュールを個別化する方法が見えてきます。私も学生時代、高校で陸上部として走っていた時も、大学で自分で入っていた時も好きな走り込みに注力しすぎて、閾値走やインターバルでミトコンドリアを増やす練習頻度が少なかった印象です。この辺りACE (アンジオテンシン変換酵素)遺伝子I/I型の体質から来るものでしょうか。また、比較的レペティショントレーニングはやればすぐに効果が実感できるタイプ。これもACTN3(アルファアクチニン3) 遺伝子R/X 型筋組成から来る特性だと思います。また社会人になっても5000mくらいの比較的苦しい距離はインターバルの頻度を見直すことで記録が上向いた印象があります。このように検査によってトレーニング効果を最大限に引き出す具体策が考えられます。今回ご紹介した対策は弱点の克服に視点を当てましたが、逆に強みを活かしたトレーニング手段も考えつくと思われます。

私はこの遺伝子検査を通じて、自分の運動能力の特性を知ることができました。みなさんも一度遺伝子検査を受けて、自分の運動能力を最大限に活用する方法や自分に合ったトレーニングを見つけるために、一度試してみてはいかがでしょうか?それではまた次回の記事でお会いしましょう!ご閲覧ありがとうございました!

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