5000m14分台、ある程度高いレベルの記録を目指し始めた市民ランナーさんや、陸上始めたての高校生にとって、一つの目標になる領域ではないでしょうか?そこで私自身、40代になって以降実際に達成した3ヶ月について、前回に引き続き参考になればと思い記載しています。陸上経験が無かった方であっても「この年齢でも出せる」という、励みになれば幸いです。一応全3回・3ヶ月分の練習に絞って投稿しています。今回はその最終回。前回の投稿はこちら↓
この月はようやく5000m14分台に突入できた月です。ベースになる練習もそうですが、1500mを何本か走って乳酸をギリギリまで溜め込んだりした刺激も大きかったと思います。核心をつく4つのトレーニングをコンスタントにこなした上で、1500mで刺激を入れる。実際には4分06秒程度ですが。。でも全力を出し切ったことが効いたんだと思います。あとはレース自体の進め方。レース当日の気象状況も良かったし、ほぼ71−72のイーブンペースで進んでくれたことも大きかったです。核心をつく4つのトレーニングについてはこちら↓
それでは「2023年4月のトレーニング」についてです↓
4月
1日 8.02kmjog(平均スピード4:54/km・平均心拍数:171拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
2日 朝300×2
夕方 春季5000m16:00?前半引っ張る※強風
3日 6.07kmjog(平均スピード4:59/km・平均心拍数:140拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
pm.600×4(1周656mコース・600は1500ペース)※レスト8分
目的:乳酸を吐き出す力とミトコンドリアを増やす練習 タイム:99(レスト6分)-98(レスト7分)-99(レスト8分)-99
4日 研修のためレスト
5日 8.02kmjog(平均スピード4:57/km・平均心拍数:136拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
6日 7.02kmjog(平均スピード5:03/km・平均心拍数:138拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
7日 300×5+1612 総グラ(1周656mコース)内容:300は1500ペースから-2秒→1612は5000mペース+5から+10秒/km
300は2分30秒・1621は5分
目的:ミトコンドリアを高速回転させる力をつけながらvo2MAX刺激
タイム:49-48-48-47-46→2:03-2:06-58
8日 8.09kmjog(平均スピード5:00/km・平均心拍数:144拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
9日 2000×4 クルーズインターバル(中学・高校生を対象とした地域スポーツクラブ・芝生と土のアップダウン250mコース・レスト7分)+流し下り100×3
目的:ランニングエコノミーを高めながら乳酸を消化する力の強化
アップ3km 流し100×4
ポイントタイム500mごと()内は心拍数/分 97-97-96-98-②96-98-95-95-③96-96-95-99④96-97-96-98 ダウン5kmjog
10日 6.35kmjog(平均スピード5:08/km・平均心拍数:140拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
11日 300×3+1612×3 総グラ 内容:300は1500ペースから-2秒→1612は5000mペース+5から+10秒/km
rest300は2分30秒・1621は5分
目的:ミトコンドリアを高速回転させる力をつけながらvo2MAXを合計9分間刺激
タイム:46-46-46-→1612m①1:59-2:03-55(脈拍155〜181拍/分・rest5分平均脈拍137拍/分)②1:59-2:03-54(脈拍126〜163拍/分・rest5分平均脈拍137拍/分)③1:58-2:00-54(脈拍157〜176拍/分) シューズ:アルファフライ
12日 400×5 (400は1500-800ペース)※レスト6分
目的:乳酸を吐き出す力とミトコンドリアを増やす練習
タイム:62-60-61-60-60 シューズ:アルファフライ
13日am.600×4(400トラック・600は1500ペース)※レスト8分
目的:乳酸を吐き出す力とミトコンドリアを増やす練習 タイム:98(rest8分平均脈拍108拍/分)-98(rest10分平均脈拍108拍/分)-99 ※3日連続して追い込みだとハリと疲労が出始めて身体が重い。せいぜい2日連続までにしたい
14日 12.16kmjog(平均スピード5:08/km・平均心拍数:140拍/分) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
15日 40分室内練習場ビルドアップjog 120×5 ダッシュ
16日 地区選手権1500m 予選:4:06(アップ2km速め+100×3ダッシュ+200×2)決勝:4:07(アップ2kmゆっくり+100×3流し)
17日 30km(平均スピード4:12/km・平均心拍数:161拍/分・ピッチ174spm) 使用コース:芝生※ヴェイパー使用・今日から180spm意識・肺がきつかった・少し右膝内に水が溜まった感覚
18日 8.25kmjog(平均スピード5:14/km・平均心拍数:144拍/分・ピッチ174spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
19日 1000×2+400 目的:乳酸を吐き出す力とミトコンドリアを増やす練習 タイム:2:55(rest9分平均脈拍125拍/分)2:50(rest9分平均脈拍125拍/分)62秒※一本目は身体がきつく、二本目はなんとか動かす。400はきついなりに1500ペース。週末の日体大、あとはjogで繋ぐ。足首を背屈すると滑らかに脚が回り右膝周囲の痛みが抜ける
20日 12.5kmjog(平均スピード4:54/km・平均心拍数:145拍/分・ピッチ179spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用
21日 8.07kmjog+100×5ダッシュ(平均スピード4:46/km・平均心拍数:147拍/分・ピッチ179spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用※少し右大腿二頭筋にハリ感
21日 日体大1500m4分10秒※大転子の突き出しだと上手く地面の反発もらいずらいか。胸骨柄を突き出しつつ、骨盤を起こすと腹圧が上昇し突っ込んだ形にならず自然な前傾が出せるか。胸腰椎分離ができないとだめ。ピッチ180spmはあまり意識しすぎず自然なストライドを意識しよう。
22日 日体大5000m14分57秒90
23日 8kmjog使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用※少し右大腿二頭筋にハリ感
24日 8kmjog(平均スピード4:54/km・平均心拍数:146拍/分・ピッチ162spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用※少し左右大腿二頭筋にハリ感や右膝周辺の痛みは無くなった。少し右ヒラメ筋がはるか。
25日 5.94kmjog(平均スピード4:54/km・平均心拍数:146拍/分・ピッチ162spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用※ヒラメ筋がはる
pm.地元の県立高校 6kmE+100×8(平均スピード4:28/km・平均心拍数:141拍/分・ピッチ162spm) 使用コース:ロード ダウン5.73kmjog(平均スピード5:54/km・平均心拍数:146拍/分・ピッチ153spm) 使用コース:芝生
26日 pm.アップ4km(平均スピード4:08/km・平均心拍数:158拍/分・ピッチ168spm) 使用コース:トラック
トラック300(48.200jog)200(32.100jog)300(47)+1000
(2:55)+300(54)+300(47)+1000(2:54)
目的:乳酸を吐き出す力とミトコンドリアを増やす練習
27日 30kmE(平均スピード4:12/km・平均心拍数:157拍/分・ピッチ168spm使用コース:ロード 遅筋毛細血管を最大限に養い乳酸消化力に繋げる&グリコーゲン貯蔵力と疲労回復力の強化・心拍出量増加 )
28日 8.61kmjog(平均スピード6:08/km・平均心拍数:139拍/分・ピッチ160spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用※ヒラメ筋のはりは無い
29日 10.07kmjog+100×3ダッシュ(平均スピード5:22/km・平均心拍数:137拍/分・ピッチ158spm) 使用コース:芝生※ベアフットシューズ使用※ヒラメ筋のはりは無い
30日 1000×4(3:20jog2:30)+600×2+300×2(中学・高校生を対象とした地域スポーツクラブ・芝生と土のアップダウン250mコース・レスト7分)+流し下り100×3
目的:ランニングエコノミーを高めながら乳酸を消化する力の強化
タイム:90.9(61)53.2(103)89.5(62)51.7(101)90.6(63)
52.8(109)89.9(65)52.3(102)90.3(67)52.9(107)
90.1(65)52.3(101)90.3(64)51(101)89.5(66)51.1
雨
アップ3km 流し100×4
600タイム1:36-1:35-300タイム44-44使用シューズ:アルファフライ
以上の様な流れです。
最後に14分台を出したレース当日(4月22日)の詳細について記載しておきますね。
そもそも、あまり集中しすぎずに、出たらラッキーくらいの感覚で挑みました。目的も「先頭集団に3000m以上ついてキロ3に対応する乳酸除去能力とvo2MAXを鍛える」くらいにそのレース自体を練習として捉えた点が良かったのかもしれません。また、14:58の自己ベストを持つ大学生の後ろをずっとマークし、もしラスト400mまでつけたらラスト250mでスパートという作戦を立てていました。他にも4000mで12分10秒以上かかっていて、余裕あるならラスト600mから切り替えようとも考えていました。3つくらいのパターンで作戦を立てておくことはメンタルの余裕を保つ意味で有効だと考えています。
アップは12:20から開始。少し前日「体幹が効いてない」と感じていたことと、膝の振り出しがイマイチであったことから、腸腰筋を意識したドリルにしてみました。具体的には「サイクリング動作を意識した脚の回転・胸椎の伸展と骨盤起こしを意識したフォア接地」という感覚。
13:40スタート!前半から積極的に飛び出し「終始二番手の位置」を意識して譲らないようにくっつきました。前日1500mを走ったおかげで肺的にもスピード的にも、楽に1000mを入っていける感覚。4000mで「ここまで付けたから」と満足しそうな弱い自分が出そうなところを「もったいないぞ!」と心の中で喝を入れながら我慢しました。ラスト1周70秒切れれば14分台という電光掲示板を横目に持てる力を振り絞りました。結果的には「14分57秒90」
シーズンに入っても30kmをこなしたり、タイムはイマイチでも前日1500mを全力で走り、肺に刺激を入れたことも良かったです。あとは前日、動きの課題を即座に修正できた点は、効いたと感じています。私の場合「胸骨柄を突き出して」とか「骨盤を起こし腹圧上昇を意識」とかこの様な理学療法士的なフィードバックをできることは強みだと思っています。
実際に14分台を出してみて大事だと感じたことは「30km走(自分が長いと思える距離走)をシーズン中でも定期的に入れること。インターバルトレーニングを速く設定しすぎないこと。また、タイムがでない時期でも理学療法士的なフィードバックをしつつ次のトレーニングに活かせた事。この3点の改善がベースにあったと確信しています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
最後に、私がトレーナーを勤めますAFRO RUNNNING & BODY MAKE 「モーションメディックス」では理学療法士的なフィードバックをしつつ次のトレーニングに活かすサービスを行っております。ご興味のある方、是非ご来店ください。下記にリンク先を貼っておきます↓