今回は、ランニングで膝の前方が痛む「機械的刺激性膝蓋上嚢炎(きかいてきしげきせいしつがいじょうのうえん)」の疑いのある高校女子中長距離選手についてお話します。
「機械的刺激性膝蓋上嚢炎」
これは、ランニングで地面を蹴るとき、お皿の上あたり(太ももとお皿の境目)が痛くなる状態のこと。特に中長距離を走る選手に起こりやすいです。
🤔痛みの原因は?
主な原因の一つは、太ももの前側にある「外側広筋(がいそくこうきん)」などの筋肉が硬くなること。この筋肉が硬いと、お皿を引っ張ってしまい、膝の袋(膝蓋上嚢)に負担がかかって摩擦が生じてしまいます。
「大臀筋」と「外側広筋」の意外な繋がり!
実は、お尻の筋肉である「大臀筋(だいでんきん)」の一部(特に上部)と「外側広筋」は「大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)」と「腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)」を介して繋がっています。
(大臀筋上部繊維 → 腸脛靭帯 → 外側広筋筋膜)
では次に大臀筋上部繊維と下部繊維という筋肉。これらの筋肉と今回のケースを考えてみます。
大臀筋上部繊維は股関節を「伸展(蹴る)」、「外旋(外向きに回す)」、「外転(外に開く)」する時に働きます
大臀筋下部繊維は「伸展(蹴る)」、「外旋(外向きに回す)」、「内転(内側に閉じる)」する時に働きます。
今回の症例さんは、大臀筋上部繊維や外側広筋が硬く、さらにそれらの筋肉への負担が過剰になり、膝の痛みに繋がったと考えられます
痛みの軽減には?
過去の研究では、大臀筋下部繊維を鍛えることが、ランナー膝の痛みを和らげる効果があるとされています
そのため、この方には…
1. 大臀筋上部繊維や外側広筋の負担を減らす
2. 大臀筋下部繊維を強化する
ことが必要なんです
具体的な対策
症例の改善に向けて、大臀筋上部線維をより効果的に働かせ、大腿筋膜張筋や外側広筋との筋連結による過剰な使用を抑えることを目指します。そのため、大臀筋下部線維の強化が重要となります。
■ 改善策について
1.ウォール・大腿筋膜張筋ストレッチ
壁の前に立ち、伸ばしたい側の脚を体の後ろへ引き、やや内側へ入れます。つま先は外側へ向け、骨盤をゆっくりと前方に倒しましょう。これにより、大腿筋膜張筋が効果的にストレッチされます。
2.大臀筋下部線維を鍛える四つ這いレッグレイズ
四つ這いの姿勢から、つま先を外側へ向けながら片脚を内側へ上げます。この際、骨盤が過度に回旋しないよう意識しながら、脚をゆっくりと上げていきます。これにより、大臀筋下部線維を重点的に鍛えることができます。
動画⇩
https://youtube.com/shorts/igpc55Okp3g?si=0i8IDL6H94OgWeQw
■ その他の課題と運動
ハムストリングス強化: 大腿四頭筋よりもハムストリングスを主に使用するために、「ヒップヒンジ」のトレーニングを行います。
中臀筋の強化: 中臀筋に的確に刺激を与える運動も取り入れます。
反り腰の改善: 反り腰の姿勢を抑えることも、今回の改善計画における重要な課題となります。
これらの対策を通じて、よりバランスの取れた筋機能の回復を目指してまいります。
アフロのメディカルパーソナルはこのようにランナーの痛みや不調を根本から改善します。
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